服部 リオ+20とは、持続可能な開発について話し合う国連会議ですよね。経済成長だけではなく、環境に配慮し、人々も幸せなバランスのよい発展のために何が要るか。まずは数字です。現状を把握し、将来の目標を設定するための統計データが要ります。リオ+20のテーマは「グリーンエコノミー」ですが、グリーンエコノミーが何か、交渉過程でも成果文書でも定義は曖昧なままにされました。その理由について僕がどう考えるかは後でお話しするとして、グリーンエコノミーの定義は会計的にはきわめてクリアです。 10年ごとに会計の仕組みが整えられてきた 1992年のリオ地球サミットでは、これからは経済一辺倒ではなく地球を公共財として一括管理しようという考え方が生まれました。それが気候変動枠組み条約などにつながりました。温室効果ガスを「見える化」したわけです。 10年後の2002年に南アフリカのヨハネスブルクで開かれたリオ+10で