埼玉県川越市のJR川越駅で8日、全盲の女子生徒が脚を蹴られて負傷した事件で、埼玉県警捜査1課などは12日、生徒を蹴ってけがをさせた疑いが強まったとして、知的障害を持つ作業員の男(44)=同県狭山市=を容疑者と特定したと発表した。今後、傷害容疑での書類送検も視野に男から事情を聴いている。 同課によると、男は8日午前7時50分ごろ、JR川越駅構内で、視覚に障害を持つ児童生徒らが通う同県立特別支援学校「塙保己一(はなわほきいち)学園」(川越市)高等部専攻科1年の全盲の女子生徒が点字ブロックを歩いていた際、生徒の白杖(はくじょう)が自分にぶつかったことに腹を立て、生徒の背後から右膝の裏を蹴り3週間のけがを負わせたとしている。 周辺での目撃情報などから、狭山市の障害者施設に住む男の関与が浮上した。同課によると、被害者の女子生徒は容疑者が特定されたことについて「感謝している」と話しているという。