1993年11月 EU条約(マーストリヒト条約)発効 2000年12月 EU基本権憲章調印 2007年3月 EU基本権庁発足 2009年12月 リスボン条約でEU基本権憲章に法的拘束力付与 EUにとって人権は、その発足とともに明確に規定された基本理念である。創設時に制定した基本条約(マーストリヒト条約、1993年発効)を見てみよう。前身の経済共同体の諸条約では明文化されていなかった「人権」が前文から登場する。 「自由、民主主義、人権と基本権の尊重、法の支配の原則に対する忠誠を確認する」(EU条約前文—1992年) これがその後、複数回にわたる条約の改正を機に、「人間の尊厳」、「平等」、「少数者」を加える形で発展し、現行の条文となった。 「(欧州)連合は、人間の尊厳の尊重、自由、民主主義、平等、法の支配、ならびに少数派に属する人びとの権利を含む人権の尊重という価値に基盤を置いて成り立つ」(E
