前回までのあらすじ 団達也は、サーディのすすめでパリに向かった。パリ第六大学にいる物理学者、ミミに会うためだった。達也とミミは、カルティエ・ラタンの日本料理店で落ち合い、未来のエネルギーについて議論をしていた。 MTCで働いていた金子順平は、マレーシアのタンの会社に移り、タンのもとで暮らしていた沢口萌と再会した。金子は、タンの会社で新たな研究を始めるつもりでいた。 そんな金子のもとにUEPCの間中が訪れた。金子を自社にスカウトしようと考えていたのだ。間中は、達也は既にイスタンブールからパリに向かったことを金子に告げ「もうあなたたちのことなど忘れているんですよ」と言った。 金子はタンの会社に自分の発明の権利を譲って、間中の会社に行くことを考えていた。金子は萌に「この研究に飽きたんだ」と言った。 パリ ミミの研究室 「原子力発電のようにハイリスクではなく、しかも核融合のようにまだ先が見えないエ