この時期、ハンズやロフト、無印良品などに足を運ぶと、かならず「新生活フェア」をやっている。ベッドやカーテン、もしくは炊飯器と冷蔵庫*1と電子レンジをセットにした「新生活家電セット」などを売っているのをよく見かけるのである。「新生活フェア」はもうすでに始まっている。ああいった展示を眺めていると、なんだかそわそわしてくるような、さみしくてせつないような気がしてくる。春にしかないあの感じ。 もうわたしは新生活を始めることができないのである。どんなにあがいても、新生活は始まらない。なにしろそれは、とっくの昔に始まっているのだ。わたしはすでに、東京で18年も生活している。人生の半分をここで暮らしたのだ。いまや、東京におけるわたしの生活はたくさんの場所にややこしく絡みついていて、まっさらの状態からスタートすることなどとてもできない。あー、もう俺は新生活できないんだなー。数十枚のCDといくばくかの本、そ