今回は、家族と少しでも長く過ごすために通院による抗がん剤治療を選んだタムラさんのその後の話を追いながら、なぜ彼女がそれほど「母親として」息子さんとの時間を大切にしたがったのか、見ていきます。 ※5月28日に『がんを抱えて、自分らしく生きたい』(PHP研究所)を出版しました。「がんを抱えて自分らしく生きるためには、医師に頼るべきではない」の一文から始まる本書から、特にお伝えしたいエピソードをご紹介します。 「役割」は生きがいや家族と同じくらい大切なもの「喪失体験ゲーム」というのをご存じでしょうか? 私が講演などを行う前に、参加者の緊張をほぐすために行うミニゲームのひとつです。 具体的には、まず参加者に白紙のカードを5枚配り、そのカードに「家族」、「友達」、「健康」、「お金」、「生きがい」、そして「役割」という文字を思いを込めて書いてもらいます。 そして、私と参加者とで一斉にジャンケンをして、