第20回は作家の平山夢明さん(聞き手は講座出身の作家の深町秋生さん)。アイディアの生み出し方や小説に対する想い、そして東日本大震災について話していただきました。 ◆大藪春彦賞受賞作『ダイナー』/執筆は人間の生理に反する ――『ダイナー』で第13回大藪春彦賞を授賞されました。おめでとうございます。傑作ですけれど、料理の描写がとくにすばらしいですね。料理はするんですか? 平山 おれ、料理しないんだよね。せいぜいゆで卵とかカップヌードル作るぐらい。食べるほう専門。 ――『ダイナー』では、ハンバーガーを作る過程も詳しく書いてます。 平山 おれは肉が食えないんだけど、ひき肉にしたハンバーガーならいけるんだよ。だから舞台をハンバーガー屋にしたんだけど、取材のためにあちこち食いに行ったよ。いろんなものを食って、ひとまず研究してみようと。原宿とかにあるんだよね。小じゃれた店がさ。そこでいろいろ食ったけど、