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Workとmakinoに関するtetzlのブックマーク (5)

  • そういう係 - 傘をひらいて、空を

    今年は給料を上げることができたのでちょっと安心している。 わたしは勤め人だが、「給料が上がった」とは言わない。報酬は職位や役職を得ることによって、あるいは労働組合を経由しての交渉によって「上げる」ものである(わたしの職場には労組があり、わたしは労組委員である)。 給与は実績を作れば順調に上がっていくものではない。同じ職場にあって、何も言わなくても「上がる」あるいは「上げてもらえる」人もいれば、肩書きだけついて待遇を据え置かれている人もいる。 給与だけではない。この数年で職場の慣例をいくつか変えた。仕事をしているとさまざまな雑務が発生するが、調べてみるとどういうわけか女性と一部の若手が「慣例として」それを引き受けているのである。そして彼女たちは「大変そうだから」小規模で評価につながりにくい仕事に配置されやすく、その結果「正当に」賃金が上がらない。 わたしはちまちまと雑務をリストアップし、あれ

    そういう係 - 傘をひらいて、空を
    tetzl
    tetzl 2024/04/10
    すごくわかる、「善良であること」じゃなくて「気持ち悪くない方」「寝覚めの悪くない方」みたいな。
  • 十人いれば楽しい - 傘をひらいて、空を

    職場のアルバイトの学生が就職活動をするというので、休み時間に、どういう業界を受けるの、と訊いてみた。彼は責任感が強くてきちんと仕事をこなす有能なアルバイトだ。他人の状況をこまやかに理解してサポートしてくれる。 彼の見た目はなんというかたいへんにカジュアルであり、パンツは思いきり腰ばきで、つねに(下着のほうの)パンツが見えている。どうやらそれもふくめてコーディネートしているらしく、シャツやスニーカと同系色だったりする。極度に背で、上目づかいだと三白眼になる目できろりと人を見る。 彼はいつもそうであるように、ものすごくだるそうな口調で、しかし内容は生真面目に、志望の職種とその理由、狙っている会社と勝算について話した。私はうんうん、とうなずきながら聞いた。よく考えているなあ、と感心した。私の学生時代は極端な就職難で、私はそれを言い訳にして投げやりになっていたので、真面目な若者と対面すると少し恥

    十人いれば楽しい - 傘をひらいて、空を
  • 人格を売る - 傘をひらいて、空を

    医者だから高潔な人格者だなんて今どき誰も思わないって、わたし、思ってた。医学生のとき。だってそんなわけないじゃん。わたしたちはただの、そこらへんの、生きるために仕事してるだけの人じゃん。でもさあ、医者は特別にきちんとした立派な人間だと思ってる、というか、そうあるべきだと思っている患者さん、けっこういるんだよ。卑しい人間、あるいは単に「メシをうために仕事をしている」という人間は、彼らにとってハズレの医者。医療行為ができてもだめ。立派であるべきなのにそうではないから、だめ。泣いたり不安定になったりもしない、人が死んでも動揺しない、でも人情はある、それが彼らの頭の中のあるべき医者なんだ。そういう前提の患者さんがかなりいるんだ。ほんとわかんない、わたしは、仕事として医者をやっているし、患者さんが死んだら動揺する、隠しきれてない。 わかるわあ。先生は子どもを愛して当然だって、保護者は思ってるみたい

    人格を売る - 傘をひらいて、空を
    tetzl
    tetzl 2018/07/09
    「ごっこのつもり」に心身共に染まっていくことが感情労働の怖さでもあり、ある意味魅力でもあるのよね…
  • 策を弄さない勇気 - 傘をひらいて、空を

    傷つきました、と彼女は言った。会議室の端までよく通る声だった。そうして、とても静かな物言いだった。私は職場にあってもいろいろの感情が顔に出るたちで、「素直でわかりやすい」と言われるけれども、彼女は私と反対に、淡いほほえみがデフォルトの、にこやかでも無愛想でもない、いつも落ち着いている人だった。発言の数が少ないのではなく、主張や意見もおもてに出していて、それでいて全体の印象は物静かだ。そのような人は多くはない。 私は会社勤めをはじめて以来、喜怒哀楽をわかりやすくおもてに出し、それをコントロールすることで不利を防ぐという手法をとってきた。嘘もめったにつかない。嘘は面倒、ありもしない感情を表情でつくってみせるのも面倒、黙っていても仕事は回らない。それにもちろん、ずっと正直でいたら損をする。だから私は、おおまかな喜怒哀楽においては嘘をつかず、限度を超えた怒りと悲しみだけに蓋をして、その上に適度な怒

    策を弄さない勇気 - 傘をひらいて、空を
    tetzl
    tetzl 2017/12/10
    仕事については、バブル崩壊後とみに「ゲリラ戦」しかないと思わせられて/思い込んできた感じは確かにあって。
  • 「当たり前のこと」ができないと思っていた(寄稿:槙野さやか) - りっすん by イーアイデム

    自身が運営するブログ『傘をひらいて、空を』で「伝聞と嘘とほんとうの話」を織り交ぜたエントリーを長年投稿し続けている槙野さやかさん。 淡々と、登場人物の心境を表現する槙野さんの記事は、読み手が共感してしまうシーンも多数。また、家族や恋人、友人との日常生活での出来事を描くものもあれば、職場の人間関係における感情の変化を表現したものもあり、そのジャンルはさまざま。それぞれが独立した物語として、成立しています。 今回『りっすん』では、「働くこと」をテーマに、槙野さやかさんに新たな「伝聞と嘘とほんとうの話」を書いていただきました。 * * * 当然のことではありますが、と上司が言った。わたしはいつも持ち歩いているメモとペンを取り出した。指につめたい汗が湧いた。どうやって人に変に見られないようにそれを拭うか一秒で検討し、左手にメモを持ち替えて裾を直すふりをした。周囲をそっとうかがった。もちろん誰もメモ

    「当たり前のこと」ができないと思っていた(寄稿:槙野さやか) - りっすん by イーアイデム
    tetzl
    tetzl 2017/04/19
    ぱれさんに続いて槙野さんまで。そして、総務/社内シス屋としてとても刺さった。転びやすい人を労災にさせないように、と同様、本質でないメモを好きな絵葉書に変えられるように、というのも大事な仕事なんだと思う
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