「生活保護法が変わろうとしているのに、止められない。誰ひとりとして、本気で止めようとはしていないから、止められない。」(大野更紗 Sarasa Ono @wsary 5月16日) 大野さんのツイッターを読み、ハッとした。言い切ってしまうのは怖いが、少なくともわたしは「本気で止めようとしていない」ことに気づかされた。無力感やあきらめが先に立ち、どこかで「そんなもんだ」と思っていた。生活保護法改正案に反対の声・文章を拝見して、その通りだと思う一方、さらにやるせない気持ちであった。 しかし、ひと呼吸おいて考えをあらためた。わたしは改正案に反対であり、以下にその理由を述べたい。 生活保護法改正案の問題点について 周知のとおり、生活保護については、先に重大な変更が決定している。保護基準の引き下げである。保護基準は制度の肝心要であるが、その変更は厚生労働大臣の権限で実現する。それに対し法改正は、当然立