世界で初めて将棋AIで名人に勝った。次は自動運転EVで米Tesla社を超える――こんな野望を語るのは、国産スタートアップTURING(チューリング)の山本一成CEOだ。山本さんは、世界初の「名人超え将棋AI」開発者としても知られる。いま“打倒Tesla”に向けて、培った経験と戦略眼で開発を加速しているさなかだ。 すでに海外で数百社の自動運転ベンチャーやEVスタートアップが競争する市場を前に「自動車業界は転換点にあり、このビックチャンスに乗るしかないと思った」と振り返る山本さん。 「ライバルがいるから勝てないわけではありません。例えばトヨタはフォードが開いた自動車市場に参入したし、Tesla社は先輩たちを追い抜きました」「私たちはTesla社を超える完成車メーカーを目指します」(山本さん) 将棋から自動運転まで成長するAIに間近で携わり、自動車という巨大産業に飛び込むなど、テクノロジーの先端