母は一家を不幸のどん底に陥れた叔父と叔母に激しい憎悪を抱き、その悲願を受けたミラレパは復讐のために黒魔術を学ぶ。そして修得した呪法によって、叔父と叔母を除いた叔父の一族郎党や、虐待に加わった村人たち35人を呪殺し復讐を遂げる。さらに雹嵐を起こす呪法によって村のすべての農作物を壊滅させ[注 4]、黒魔術によって巨大な悪業を積んでしまう[4]。 その後自らの悪業の報いに恐れを抱いて真の仏法を求めるようになったミラレパは、ニンマ派の奥義ゾクチェンを成就した高名なラマ、ロントン・ラガに弟子入りしたが、ラマに帰依することが出来ず、何の霊的進歩も起こらなかった。 そこでロントン・ラガは、ミラレパに前世からのカルマ的な因縁のある、別のあるラマの下に行かなくてはならないと告げる。 そのラマこそが、ミラレパの生涯の師となるマルパ・ロツァワ(中国語版、英語版)であった。マルパは、インドの聖者ナーローパ(中国語