新たにプロジェクトを始める時は、だれもが皆ゼロからのスタートです。そこへ、自分は上司だから、部下だからといったピラミッド型の組織の意識を持ち込むと、マネジメントはうまくいきません。既存の上下関係を脱して、新しいものを一緒に作っていくという「同志」の意識を持つことが重要です。 その象徴と言えるのが、米アップルCEO(最高経営責任者)のスティーブ・ジョブズ氏でしょう。彼が新しい商品を発表する際のプレゼンテーションには実に魅せられます。ジーンズ姿で登壇し、新たに発表するその商品で実現させた夢を語る。おそらく彼は、CEOとして語っているのではなく、同じ夢と志を持って商品開発に関わった人たちの代表として語っているのだと思います。だからこそ、多くの人の心が動かされるのではないでしょうか。 日本で言えば、かつてのソニーの盛田昭夫氏であり、ホンダの本田宗一郎氏。お二人とも社員に夢を語り、その夢の実現に向け
