上場企業の「早期・希望退職」募集が急増している。コロナ禍以前からの産業構造転換に対応するための動きに加え、コロナ禍で経営難に陥る企業でのリストラも加わったためだ。スキルが陳腐化しつつあるとみなされる50代サラリーマンがターゲットとなる場合が多いが、かたや人生100年時代でリタイアするには早いため、当事者の心情は穏やかではない。 大企業に勤める人ほど、経済面の不安から会社にしがみつこうとする傾向が強いが、上乗せされる早期退職金を糧に第二の人生に踏み出す人も増えつつある。ただし、ベストセラー『50歳からの逆転キャリア戦略』『50歳からの幸せな独立戦略』(共にPHP研究所)の著者であり、「50代からの働き方研修」なども提供する、人材育成支援企業(株)FeelWorks代表取締役の前川孝雄氏は、経済面のみを考えての早期退職は危険だと警鐘を鳴らす。 ハイペースの「早期・希望」退職募集 これまで会社一