「アップルもグーグルもインテルもみな不十分だ。アフリカ系米国人が取締役に一人もいない」8月4日、サンフランシスコ市内で会見した3人の下院議員は穏やかな口調ながら、厳しくシリコンバレーの企業を批判した。 ワシントンから乗り込んで来たのは、アフリカ系米国人の下院議員の代表者たちだった。「2020年までにIT企業にもっと多くの黒人を入れる」という目標を掲げ、今年からキャンペーン活動を始め、大手企業のCEOや幹部との面会を要求した。 ここ数年、シリコンバレーのIT企業が一部の人種と男性に偏っているとの批判が強まっている。多くの富裕層を生み出しているのに、その富を手にしているのは、ほんの一部の人種に偏っていることが次第に明るみに出てきたためだ。 これまでにも大手IT企業は白人とアジア系の男性でほとんどが占められていると言われてきた。ただ、それを実証する数字がなかったため、漠然とした批判にしかなってい