「誰が陰謀論者だ!ふざけんじゃねぇ!バカヤロー!!」 優しかったはずの母は、電話口でそう怒鳴った――。 新型コロナウイルスを機に、疎遠になっていた田舎の母。ある時期から“怪しい動画”を送りつけてくるように。 「政府はコロナを使って我々をコントロールしようとしている!」 「コロナはある国によって意図的にバラまかれたもの」 「世界の真実に目覚めよ!」 YouTubeやSNSをきっかけに、彼女は反コロナ、反ワクチンを掲げる団体を信奉する「陰謀論者」になっていたのだ。 何度説得しても言葉は届かない。孤立していく母。Twitterでは同じような考え方の人とつながっているようだ。 壊れた親子関係は修復できるのか?母は、なぜ突拍子もない陰謀論を信じてしまったのか? 著者・ぺんたんさんの実際の体験をもとに、息子視点で描くセミフィクションのコミックエッセイ『母親を陰謀論で失った』(KADOKAWA)。 2月