過去最悪となる1億人超の個人情報流出問題で、ソニーの成長戦略に黄信号が灯り始めている。 5月1日に開かれた説明会で、ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)の平井一夫社長は「皆様にご迷惑をおかけしたこと、深くお詫びを申し上げます」と淡々と頭を下げた。平井氏はソニーの次期社長候補と目されており、4月にソニー副社長に昇進したばかり。周囲の注目を一身に集める中、就任早々の大舞台は謝罪会見となった。 当初は調査中で流出の規模は判断できないとしたが、日に日に悪い情報ばかり明らかになっている。4日には「プレイステーションネットワーク(PSN)」と「キュリオシティ」の7700万人分の個人情報とクレジットカード番号すべての流出が判明。9日には米子会社のPC向けオンラインゲームの利用者2460万人の流出も確認された。これらはハッカーによるサイバー攻撃の仕業でソニーは被害者ともいえる。ただ6日に発