原子炉の上で、炉内中継装置の引き上げに使う円筒形の装置を点検する作業員=22日午前、福井県敦賀市の高速増殖原型炉「もんじゅ」、高橋孝二撮影 日本原子力研究開発機構は23日、重量3.3トンの装置が原子炉容器内に10カ月近く落下したままとなっている高速増殖原型炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)から、装置の引き抜き作業をする。機構は昨年10月にも回収を2回試みたが失敗しており、今回の作業が、高速増殖炉開発の今後に影響を与える可能性がある。 もんじゅは、燃やした以上に核燃料のプルトニウムができる「夢の原子炉」と期待されたが、1995年12月、冷却材のナトリウム漏れ事故で停止。昨年5月6日に14年5カ月ぶりに再稼働した。しかし、プルトニウム燃料を交換した直後の昨年8月26日、燃料の装填(そうてん)に使う長さ12メートルの「炉内中継装置」がつり上げ用のウインチから外れ、約2メートルの高さから落ちた。ウ