遠隔操作型とみられるウイルスに感染したパソコンから犯罪予告のメールが送られるなどした事件で、大阪市のホームページに届いた大量殺人を予告するメールが、欧米の少なくとも5か国以上のサーバーを経由して送信指示されていたことがわかった。通信記録の追跡を困難にする「Tor」と呼ばれる匿名化技術が使われており、警察当局は、高度な知識を持つ人物が遠隔操作に関与したとの見方を強めている。 捜査関係者によると、問題のメールが直接送信されたのは、大阪府警に逮捕されたアニメ演出家・北村真咲さん(43)(釈放)のパソコンからだったが、遠隔操作されていた疑いが浮上したため、警察当局が詳しく解析。その結果、発信元からの送信指示が、米国や英国、ドイツ、リヒテンシュタインなどのサーバーを経由し、北村さんのパソコンに届いていたことがわかった。 一般的にTorを使って発信すれば、経由地として世界中のサーバーが無作為に選ばれ、