母親は児童養護施設で生活する娘を迎えに訪れた。駆け寄る娘をギュッと抱きしめていたその手は、我が子を絞め殺すために使われた――。 【写真】母親に殺害された小4女児が綴った「夏休みの思い出」が切ない 「娘の顔は赤紫色で、口を大きく開けていました。何かを叫んで、何かを訴えているような表情に見えました。柔らかい紐のようなもので、十数分にわたって首を絞めて殺害されたそうです。それだけ長い時間をかけたのに、どうして我に返らなかったのか」 「統合失調症」と診断された母親 そう話すのは、亡くなった千葉愛実(めぐみ、享年9)さんの実父である阿部康祐(やすまさ、50)さんだ。 事件は2016年6月、秋田県秋田市で起こった。愛実さんの母親であるY子は、自宅アパートで無理心中を図り、施設から一時帰宅中だった娘の首を絞めて殺害したのだ。 Y子は殺人容疑で逮捕されたが、秋田地裁は心神耗弱を認定し懲役4年の実刑判決を下