ホンダの長谷川祐介F1総責任者にとって、鈴鹿のパドックを歩くのは、あの決勝16万1000人という大興奮に包まれた2006年以来、10年ぶりのことだった――。昨年は「一観客として」グランドスタンドで見ていたが、今年はレースをする当事者としてこの地に帰ってきてみて、その感慨はひとしおだった。 マクラーレン・ホンダにとって凱旋レースとなった日本GP「鈴鹿のことを聞かれると、当然ながら『一番大事なレースです』とお答えしてきましたけど、今日久しぶりにパドックを歩いてきて、その言葉では全然足りないくらい感慨深いものがありました。もちろん、成績とかパフォーマンスをもっとという気持ちはありますけど、『ここに帰ってきたんだな』という気持ちはすごく強かったですね」 応援してくれる日本のファンの人たちに、すばらしいレースを見てもらいたい。長谷川は一貫してそう言い続けてきた。 「レースは結果がすべて」 それが長谷