横浜市は、耳の不自由な男性からファクスで受けた救急要請に気付かず、救急車の出動が40分遅れたと15日発表した。受信の際に鳴るブザー音が故障で鳴らなかったのが原因という。病院に搬送された男性の妻は軽症で、入院せずに帰宅した。 横浜市はファクスによる救急要請や火災通報を専用ダイヤルと119番の2回線で受信している。119番の場合は指令台で受けた後、ファクス機に転送し受信する。 市消防局によると、14日午後5時5分すぎ、市内の男性が「60代の妻が意識を失って倒れた」と専用ダイヤルを利用してファクスで救急要請した。30分以上たっても救急車が来なかったため、男性は5時42分に119番を通じて再度要請、指令管制員が受信に気付いたという。 消防局によると、ブザー音は約1カ月前の点検では鳴っていたという。ファクス機とブザーをつなぐ配線の接触不良が原因とみられる。