平成25年度~27年度における実施計画 研究開発課題の概要 本研究開発課題は、ゲノムを基軸とした大規模生命データ解析により生命プログラムとその多様性を理解することを目標としている。 細胞から地球規模のシステムを構成している共通の基本情報がゲノムであり、ゲノムには生命システムを構成する部品の設計図とそれらの部品を組み立てて機能を作り出すおおよそのプログラムが記述されている。ヒトゲノムの場合、平均でDNA 300文字につき1か所の頻度で個人ごとに少しずつ異なっており、また同じがん腫でもゲノム異常は多様である。この多様性が、薬の効き方や、治療後の予後に影響していると考えられている。 最先端のシークエンサーの登場により、ゲノムのDNA配列だけでなく、DNAの修飾状態、DNAのコピー数、機能性RNAを含む転写産物を超高速・低コストで網羅的に解析できるようになった。このため、メタゲノム解析や脊椎動物1
東京大学、玉川大学(玉大)、金沢大学(金大)の3者は3月15日、神経興奮のマーカー遺伝子を用いて、攻撃行動の「熱殺蜂球」を形成している「ニホンミツバチ」の脳では、昆虫の高次中枢の「キノコ体」の一部の神経細胞が興奮していることを見出したと発表した。 成果は、東大大学院理学系研究科生物科学専攻の久保健雄教授、同國枝武和助教、同博士課程1年の宇賀神篤氏、玉大学学術研究所ミツバチ科学研究センターの故・吉田忠晴教授(当時)、玉大大学院農学研究科応用動物昆虫科学研究分野の小野正人教授、金沢大学理工研究域自然システム学系の木矢剛智特任助教らの共同研究グループによるもの。詳細な研究内容は、米オンライン科学誌「PLoS ONE」に日本時間3月15日付けで掲載された。 ミツバチというと一般的には「刺す」虫というイメージを持つ方が多いはずだ。しかしながら、小野教授らは1995年に、日本在来種のミツバチであるニホ
映画「はやぶさ/HAYABUSA」の製作記者会見に伴い、通常時は公開していないJAXA(宇宙航空研究開発機構)内部の研究施設を見学する機会が設けられるということだったので、JAXA広報の阪本さんの案内のもと、内部を見せてもらいました。 今回見学できたのはJAXA相模原キャンパス内部でロケットのさまざまな性能をテストする「飛翔体環境試験棟」と、ロケット各部や衛星構体の強度などを測定する「構造機能試験棟」の2つ。 まず飛翔体環境試験棟の様子については以下から。JAXA|相模原キャンパス JAXAの入り口近くには、M-V型ロケットが展示されていました。JAXA広報の阪本さんによると、ここにあるロケットは本物で、打ち上げがキャンセルとなって実験用に地上燃焼で使用した探査機用ロケットを、再度組み立て直してここに展示しているとのこと。 ロケットには2つのタイプがあり、このM-V型ロケットは固体燃料を使
浮遊惑星とみられる天体発見 5月19日 4時8分 恒星の周囲を回る軌道には乗らずに宇宙を漂う「浮遊惑星」とみられる天体を発見したと、日本などの研究チームが発表しました。宇宙の実態を解明するうえで貴重な資料として注目されます。 地球のような惑星は周回軌道に乗って恒星の周りを回っていますが、宇宙には、こうした軌道に乗らずに漂う「浮遊惑星」が存在するのではないかと指摘されていました。名古屋大学や大阪大学などの国際研究チームが、ニュージーランドの天文台に設置された特殊な望遠鏡を使って観測したところ、2006年4月から1年半の間に木星と同じ程度の質量の天体が新たに10個見つかりました。これらの天体の近くには恒星が無く、天体自身も恒星のように光を発していないことなどから、研究チームでは、「浮遊惑星」の可能性が高いとみています。また、研究チームが今回見つかった「浮遊惑星」の数を基に計算したところ、銀河系
MITが新発見。ウイルスでソーラー発電の効率が上がる!2011.05.05 18:00 satomi コンピュータのウイルスじゃないよ、病気のもとになる細菌・ウイルス――マサチューセッツ工科大学(MIT)の院生たちが、M13ウイルスの遺伝子組み換え版で太陽電池の電力変換効率が3分の1もアップするという驚きの発見をしました! このウイルスちゃんに働いてもらえば太陽の光を電気に変える時間も短縮できるし、母なる太陽の恵みからもっと沢山の電気を頂戴できることになります。 従来、カーボンナノチューブ(CNT)には2つの問題がありました。 まず、半導体みたいな働きをするCNT(回路に電流が流れたり流れなかったりする)と、金属みたいな働きをするCNT(電線みたいに簡単に電気が流れる)の2タイプあることです。新研究では、この2つのタイプがそれぞれ異なる作用を持つことが初めて実証されました。半導体型CNTは
地震後、福島第一原子力発電所の状況は時々刻々変わっており、情報についていくのがやっとですよね。幸い事態の進展を追っている専門家や団体は無数にありますので、今回は現況を正確に把握する上で役立つ情報を集めてみました。 まず福島原発の構造・仕組みですけど、それはBBCの映像がわかりやすいです。 炉心の基礎部材の解説は、ブロガーのJason Morganさんがマサチューセッツ工科大学(MIT)のリサーチ科学者Dr. Josef Oehmenに解説してもらいましたよ。全訳(pdf)。 福島原子力発電所はいわゆる「沸騰水型軽水炉(Boiling Water Reactors)」、略して「BWR」です。 沸騰水型軽水炉は圧力釜のようなもの(URLがMITに移転後この文章は削除されてます)。核燃料で水を熱し、沸騰して蒸気が上がると、その蒸気がタービンを回し、タービンから電気が生まれ、発電後は蒸気を冷やして
2011年03月14日 MIT研究者Dr. Josef Oehmenによる福島第一原発事故解説 Tweet 本エントリの内容は現時点では古く、誤りを含んでいます。 追記内容を確認ください。 3月16日追記 こちらの告知によれば、MITのDr. Josef Oehmenのポストがもたらした関心に対して応え、タイムリーで正確な情報を提供する必要性(彼は原子力の専門家ではなく、元ポスト(本エントリ内容)にはいくつかの重大な誤りが含まれていることが指摘されている)から、MITのチームが活動を開始している。オリジナルのblogはMIT原子力理工学科(Department of Nuclear Science and Engineering (NSE))のスタッフからなるチームによって運営されているMITサイトにマージされ、誤りを修正した改訂版が提供されている。最新の状況に沿った専門家によるより正確な
そろそろ受験シーズンも近づいてきましたが、大事な試験の直前には緊張して眠れなかったり、徹夜で直前まで勉強するという人もいるのではないでしょうか。しかし、試験会場へ向かう電車の中や、会場に着いても試験開始ぎりぎりまで単語や年号を覚えるなどといった「最後の悪あがき」は、本当に「悪あがき」でしかないかもしれません。 ヨーク大学とハーバード・メディカルスクールの科学者らによる実験で、新しく覚えた知識は、覚えた直後に思い出そうとするより一晩眠ったあとの方がより早く正確に思い出すことができるということが示されました。 詳細は以下から。Collecting your thoughts: you can do it in your sleep! - News and events, The University of York 新しい電話番号や新しい単語など、新しい情報を教わっても、その情報を頭の中の辞書
SMILES(超伝導サブミリ波リム放射サウンダ)は、2009年10月から約半年間にわたって、それまでの大気観測を凌駕する最高精度の観測を実現し、大気科学にさまざまな新知見をもたらしています。本稿では、そのSMILESによる成果のうち二つの研究と次期観測計画の概要を紹介します。 (ISASニュース 2015年11月 No.416 掲載) 『ISASニュース』2005年2月号(No. 287)に、松本敏雄氏(JAXA名誉教授、現・台湾中央研究院)が、「夜空は明るい!?─宇宙最初の星の光を探る─」と題する記事を書いている。本稿では、我々が普段見ている可視光の隣の波長域である近赤外線(0.75~1.4μm)に焦点を当て、松本氏が執筆してからの10年間の宇宙近赤外線背景放射に関する進展および論争を、我々の研究も交えて紹介したい。 (ISASニュース 2015年10月 No.415 掲載)
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