「不景気だからといってIT投資を控えるべきではない」――1月29日に開催された「NTTデータ イノベーションカンファレンス2009」で、米NTT DATA AgileNet L.L.Cの本城啓史パロアルトオフィス拠点長は2008年から続く不況の中で変化しつつある米国のIT市場トレンド、企業ITのトレンドについて講演した。 景気後退期のITトレンドはSaaSとクラウド 2008年、米国市場では金融業、製造業の落ち込みが激しく、特に消費の冷え込みの煽りを受けて製造業は回復が困難といわれている。流通業への打撃も大きく、2008年のクリスマス商戦の売り上げの大幅な減少を受けて倒産する小売業も出てきている。 IT投資を続けるべきという本城氏は、2008年米国のクリスマス商戦の際、不況だからといって単に人件費の高い従業員を解雇したために倒産した米国の家電小売業の例を挙げた。反対に、ITを使って売り上げ