テキサス出身のロック・バンド、オッカーヴィル・リヴァーは、ここ数年大きな注目を集めてきた。バンドのファンだというルー・リードに招かれて前座をつとめ、バンドのフロントマン、ウィル・シェフはノラ・ジョーンズのアルバム『ザ・フォール』に楽曲を提供。さらに同郷の大先輩、ロッキー・エリクソンの新作『トゥルー・ラヴ・キャスト・アウト・オール・イーヴィル』でバンドは全面的にロッキーをバックアップし、ウィルはプロデュースも担当したばかりか、アルバム用に書いたライナーノートはグラミー賞にノミネートされた。そうした追い風のなか、最新作『アイ・アム・ベリー・ファー』で、ウィルは初めてのセルフ・プロデュースに挑戦。文学的な歌詞の世界と、アーケイド・ファイアを思わせるようなビッグ・バンド・サウンドが生み出す摩訶不思議なオッカーヴィル・ワールドが全開したアルバムについて、ウィルに話を訊いてみた。 ウィル・シェフ(vo