足許、中国不動産バブルの崩壊に歯止めが掛からない。不動産市況の悪化の影響を受け、地方政府の財政悪化の懸念が高まっている。 特に、地方融資平台(LGFV)と呼ばれる政府傘下の企業の資金繰りは厳しいようだ。2022年末、地方融資平台の債務残高は66兆元、1元=20円として1,320兆円程度(2019年末から5割増)に達しているという。 融資平台が抱える借金はいわゆる“隠れ借金”で、通常、地方政府の借金とカウントされないことが多い。 IMFの予測によると、中国の非金融部門の債務残高は今後も増加傾向をたどり、2027年にGDP比311%に達するという。 その予測が物語るのは、借金で不動産やインフラなどの投資によって経済成長してきた“つけ”が顕在化していることだろう。 地方融資平台の債務について、地方政府などの“暗黙の保証”があると信じる国民も多く、家計部門への波及も大きいはずだ。 習近平政権は、地