更新日:5月31日19時59分
「そ、そんな馬鹿な……」 梅田議員は青ざめた顔で鏡を見つめていた。 2019年、日本でとある怪現象が起きた。二十歳以上の男性の半数が突然、妊娠・出産できる身体になったのだ。 原因不明のこの怪現象に、政府や医療機関は対応に追われた。女性はもちろん、自分たちの子供を作れることになって喜ぶ同性カップルの姿や、結婚はしたくないけれど自分の遺伝子を持つ子供は欲しい男性、子供を産む苦労を妻に担わせたくない男性など、この状況を素直に受け入れる国民もいた。 この件について与党議員である梅田は「三人以上は産んでほしいですな!」と叫び、子を生み育てるハードルが高い日本の現状を無視した発言に非難が集中することになる。 この怪現象にはとある特徴があった。孕むことができるようになった男達は皆、身体の一部に『やればできる』という言葉が消えないアザとなって浮かび上がるのだ。 その部位とは背中、肩、足、胸元と人それぞれで
川崎市で起きた殺傷事件の容疑者が「長期間仕事に就かず、ひきこもり傾向にある」と報道されていることに対して、ひきこもりの当事者たちなどから「ひきこもりが犯罪者予備軍であるかのように伝えるのは偏見だ」とする声が上がっています。 ひきこもりの当事者たちで作る雑誌「ひきポス」の編集長で、自身もひきこもり経験者の石崎森人さんは「(ひきこもりという)属性の一部が一致するからと言って、その他の人たちも同じように『危ない人』としてみるのは、偏見だ。このような言説が広まれば、ひきこもりの当事者や、かつてひきこもりだった者も深く傷つく。当事者を追い詰めるのではなく、しっかりと事件を検証し、社会の不安が和らぐ報道や言論であってほしい」とインターネット上の記事で訴えました。 石崎さんは「ひきこもりが危険人物だとする風潮は以前からあり、私自身も経験者として、それを肌で感じてきました。『ひきこもりは外に出てこないし、
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