【森本未紀】感染性胃腸炎の原因となるノロウイルスで、遺伝子が変異したタイプが全国で検出されていることが、新潟県や国立医薬品食品衛生研究所などの調査で分かった。7日に発表された国立感染症研究所(感染研)の調査では6週連続で患者が増加。免疫をもたない人が多いとみられ、流行の拡大が懸念されている。 感染研によると、全国3千カ所の小児科で最新の1週間(11月19〜25日)に確認された感染性胃腸炎の患者数の平均は13.02人。2週連続で10人を超えた。九州では宮崎や鹿児島など平均20人を超える県も複数あった。多くはノロウイルスが原因とみられる。 変異したウイルスは、10月に新潟県内の2カ所の福祉施設であった集団感染の患者から見つかった。その後、10月までに新潟に加え、北海道、東京、千葉、大阪、広島、島根、大分、沖縄の計9都道府県で確認された。8月には香港でも見つかり、世界的に広がっている可能性も