44巻7号 情報処理 2003年7月726 大野 健彦 NTT コミュニケーション科学基礎研究所 メディア情報研究部 takehiko@brl.ntt.co.jp を用いたインタフェース ( )はじめに 日常生活にコンピュータが満ち溢れる時代がやってき た.パーソナルコンピュータは高性能化,低価格化が進 み,職場や家庭に広く普及した.仕事においてコンピュ ータはかかせず,コンピュータのない生活に戻るのは困 難であろう.また,家庭においても家電に高機能なコン ピュータが内蔵され,複雑な作業をいろいろとこなせる ようになってきた.コンピュータは強力な道具であり, 日常生活のあらゆる場面においてコンピュータを利用す る社会が到来しつつある. コンピュータの普及という現象は,同時に利用者層の 拡大を意味する.日常生活においてコンピュータが今後 一層普及していくためには,幅広い利用者に受け入れ