シリア北部アレッポで、イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」に拘束されたとみられる湯川遥菜(はるな)さん(42)の消息がいまだ不明のままとなっている。そんななか、千葉県内に住む父親の正一さん(74)が夕刊フジの取材に応じ、揺れる胸中を激白した。事業の失敗に妻の死、自殺未遂。シリア行きは、多くの挫折を経験した湯川さんにとって再起を賭けた「人生のラストチャンス」だったという。 「6日に電話で話したときには『お盆明けには帰る』と言っていたのに…。今はただ1日も早く元気な姿で帰ってくることを願っています」 千葉市花見川区の自宅で取材に応じた正一さんは、苦渋の表情を浮かべて言葉を絞り出した。 外務省からの連絡を受けたのは17日。 次男の湯川さんが渡航先のシリアで武装勢力に身柄を拘束された疑いがあることを告げられた。 現地から伝わる情報はごくわずか。時間がたつごとに焦りだけが募っていく。生死さえ判然