まえから読みたいと思っていた本が文庫になったので、買ってきて読んだ。 宮田珠己『いい感じの石ころを拾いに』(中公文庫、2019 / 河出書房新社、2014) 内容は、宮田さんが編集者などと一緒に海辺に石を拾いに行ったり、石の愛好家に話を聞きに行ったりというものだ。 宮田さんいわく、石ブームが来ているらしいのだが……。 石を蒐集したり、愛好する人たちがいることは知っていた。 一口に石といってもいろいろなジャンルがあって、例えば鉱石や化石といった学術的な感じのものや、室内で鑑賞する水石(すいせき)のようなちょっとアートっぽいものなど、それぞれに奥が深い(らしい)。 では宮田さんはいったいどんな石を拾うのか? それは「いい感じ」がする石だ。 私が好きなのは、色なのか模様なのか形なのかはいろいろだけど、とにかくひと目見たとき、そして手に持ったときいい感じのする自然のままの石であって、それはもはや科
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