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ブックマーク / blog.livedoor.jp/route408 (3)

  • 保護基をめぐる恐怖譚 : 有機化学美術館・分館

    2月19 保護基をめぐる恐怖譚 今回はちょっと趣向を変えて小咄、というか有機合成の専門家なら身の毛もよだつような恐ろしい話。以前どこかで見かけたものを、筆者がちょっと脚色したものです。 ================ 有機合成化学における最大の悪夢のひとつは、全合成の最終段階近くまで来て保護基が外れないという事態だろう。よくあるケースだが、ただこれだけのことで今までの営々とした苦労が全て水の泡になるのだからたまらない。さまざまな条件を検討し、必死の苦労を重ねてもダメな時はダメだからこの世界は厳しい。 ベンジル基という保護基がある。ヒドロキシ基やカルボキシ基の保護基としてよく使われる。もののによれば、各種の還元的条件で問題なく外れるとされている。しかし基質が複雑になってくると、どうにもうまく脱保護ができない時も少なくない。 A君もそのケースだった。数十段階を踏んだ全合成の最終工程、これさ

    保護基をめぐる恐怖譚 : 有機化学美術館・分館
    tny
    tny 2011/02/19
    有機合成化学における最大の悪夢のひとつ
  • フラーレンの生合成経路解明 : 有機化学美術館・分館

    4月1 フラーレンの生合成経路解明 Kroto,Smalley,Curlらのチームによってフラーレンが発見されてから、すでに四半世紀近くの歳月が流れています。しかし60個もの炭素がどのようにしてああも見事な球状にまとまるのかは、長いこと謎に包まれてきました。 このほど、フランスのC. Soixanteらのグループから、ついにこの経路を全て解明したという報告がなされました(Nature 418, 2091 (2008))。彼らはフラーレン生産菌Socceromyces Balleusのゲノム解析を行い、フラーレン生合成に関わる遺伝子を全て単離することに成功したのだそうです。 この菌の体内で、まずC30のスクアレンが2分子縮合し、炭素60個分の長い鎖ができます。ここにフラーレン合成酵素複合体が作用し、まずメチル基がアルデヒドに酸化されます。これらは分子内でアルドール縮合し、さらに数段階にわたる

    フラーレンの生合成経路解明 : 有機化学美術館・分館
  • ユニットタンパク質・クラスリン : 有機化学美術館・分館

    8月24 ユニットタンパク質・クラスリン カテゴリ:有機化学 筆者の趣味の一つに折り紙があります。日ではえてして子供の遊びと見なされてしまいがちですが、実際にはなかなかに奥が深く、特に近年の技術的進歩は目を見張るものがあります。 折り紙のジャンルの一つに、「ユニット折り紙」というものがあります。数工程でできる比較的簡単なパーツをたくさん作り、それを組み合わせて多面体などを作るタイプの折り紙で、よく街角に飾られている「くす玉」などがその代表的なものです。上の写真に示したのはシンガポールのフランシス・オウさんが考案した「135度のユニット」で、「つぎ手」と「ポケット」を2つずつ持ったユニットを多数組み合わせることにより(図手前)、多彩な多面体を作り出すことができます。左上の20面体は54枚、右上の16面体は42枚のユニットを組み合わせてできています。 なぜこんな話をここで持ち出したかというと

    ユニットタンパク質・クラスリン : 有機化学美術館・分館
    tny
    tny 2006/08/25
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