18世紀のアイスランド語の写本『SÁM 66』より(部分)。オーディンの肩に留まって報告するフギンとムニン。 フギン(古ノルド語: Huginn、英語: Hugin)とムニン(古ノルド語: Muninn、英語: Munin)は、北欧神話に登場する神オーディンに付き添う一対のワタリガラス。フギンは「思考」を、ムニンは「記憶」を意味する。 フギンとムニンはオーディンへ様々な情報を伝えるため、世界中を飛び回っている。 『スノッリのエッダ』第一部『ギュルヴィたぶらかし』第38章での記述によると、二羽は夜明けに外に出され、情報を集めてから夜に帰ってくる。そしてオーディンの肩に留まり、その耳にニュースをささやくという。オーディンを指すケニングの一つに「鴉神」があるのは、このワタリガラスの存在による[1]。 『古エッダ』の『グリームニルの言葉』第20節(古ノルド語)では、オーディンの口から「フギンとムニ