イネイブリング ~依存症問題では、よかれと思ってしたことが裏目に出る~ アルコール依存症者が飲み続けることを可能にする(周囲の人の)行為を「イネイブリング」、それをしてしまう人のことを「イネイブラー」と言います。たとえば二日酔いで朝起きてこない本人に代わって会社に電話を入れる、サラ金の借金を返してあげるなど、周囲がよかれと思ってすることがイネイブリングになりがちです。責任の肩代わりをすると本人が感じるべき後悔や痛みを軽減してしまうため、本人は嫌な思いをせずにすみます。その結果、「喉元過ぎれば」で、飲み続けることを可能にしてしまう悪循環になるのです。家族、友人、同僚、上司など、本人のことを大切に思っている人ほどイネイブラーになりやすくなります。 依存症は家族を巻き込む病 依存症患者は次々と問題を起こすので、周囲はイネイブリングの仕組みを知らないとどんどん巻き込まれて疲弊していきます。悪循環が