はるの魂 丸目はるのSF論評 悪魔のハンマー LUCIFER'S HAMMER ラリイ・ニーヴン&ジェリイ・パーネル 1977 ハムナー・ブラウン彗星。ティモシー・ハムナーとブラウン少年がほぼ同時に発見した彗星である。ティモシー・ハムナーは、金持ちで、企業オーナーで、そして、自分の天文台を持つ天文マニア。しかし、やがてその彗星は、ハンマー・ブラウン彗星、やがては、ただハンマーと呼ばれるようになる。 彗星は、地球の近くを通ることが予想された。冷戦の時代、アメリカとソ連は、互いに協力して中断していた宇宙開発を緊急再開、アポロとソユーズを打ち上げてドッキングさせ、共同観測を行うことにした。 1月に確認され、6月に再接近が予想された彗星について、ハムナーは、自らの財力と企業のスポンサー力を通じ、宇宙への関心を高めようと番組を企画し、放送する。人々は期待し、そして、あるものは地球への衝突をおそれ、あ