全国のボクシング関係者が、審判の不正を主導していたなどとして、日本ボクシング連盟への処分を求めている問題で、現役の審判員の1人がNHKの取材に応じ「会長の威圧感を感じ、会長のひいきの選手のほうを勝ちにしたことがある」と不公正な判定をした経験を明らかにしました。 この審判員によりますと、日本ボクシング連盟の山根明会長は、大会初日や決勝戦など注目の集まる試合を前に審判の会合に出席し「この選手は、日本代表に選ばれているとか、この選手を育てるためにどれだけのお金をつぎこんだかなどについて、出席した審判員に話をしてから『どちらを勝たせなければいけないかわかるな』とか、『なにが言いたいかわかるな』と言われたあと、試合に臨むことが多々あった」と振り返りました。 そして、試合中には「会長の言葉を思い出して、本当に情けない話しだが”この選手を負けにしてはいけない”と思い、会長のひいきの選手を勝ちにしたという