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ブックマーク / azakeri.hatenablog.com (5)

  • 電車は家路を急ぎ - あざけり先生、台風きどり

    電車の先頭部分には、運転室があり、その後ろには椅子のないスペースがある。そこはたまにちょっとしたステージとなり、電車のアナウンスを完全コピーする人(なぜか男性が多い)や、スマートフォンで電車の前から望む風景動画を手ブレ防止装置など信じるかコラ!といわんばかりに脇を締め、撮影している人の姿を見ることができる。普段車を使い移動する私にとっては、それをたまに見る機会を得ると、ちょっとうれしい気分になる。私はちょっと意地が悪い。まあ、見た目は大人のフリをして、自分の考える「できる感じ」の格好をしていて、分不相応なスーツを着て革をコツコツ鳴らしたりしているが、それは今までの経験から、ある程度ちゃんとできる感を出していると、多少破綻した行動をとっても、「なにか意味があるのかもしれないし、それほど害はなかろう」と思ってもらえるからやっているだけで、質というか中身はどん底である。アナウンスコピーマンが

    tobitaQ
    tobitaQ 2012/11/09
  • 奥さんの入院 - あざけり先生、台風きどり

    私は、寒い部屋でパソコンのキーボードに向かっている。パソコンの乗っている机の上は乱雑で、お茶や飲み干したお酒の缶を潰したもの、未開封の書類などで埋め尽くされている。傍らにはメモとプリントアウトされた申請書が並んでおり、そこには入院する際に必要になりそうなものを書き出している。奥さんが入院する。部屋の中では夜中にも関わらず、すこしバカな犬がリンゴをかじっていて、エアコンをつけてはいるがまだすこし肌寒い。別段何が起こったわけでもないような、普段とまるで変わらない状況である。すこし前に雪がこの地方(三重県北部)にしてはどかっと降ってキリッとした寒さが訪れた後に徐々に春に向かっているような空気に変わってきている。いつもならばこの季節はなんだかよく分からないが嬉しい予感を感じる季節である。西に望む山の頂上付近には雪が目につくが、カカさんが住んでいる場所(長野県)に比べればなんてことはないささやかなも

    tobitaQ
    tobitaQ 2011/02/08
    明確な根拠はありませんが、たぶんよくなるような気がします。僕の勘はよくあたると言われるんですよ。
  • 黄色い車 - あざけり先生、台風きどり

    Life 公道を車で走っていると、たまに黄色い車とすれ違うことがあります。その度に私は心の中で「黄色い車」と声を上げ、すこしうれしいような悲しいような気持ちになります。どうしてそう感じるようになったかを今から書くのですが、私はナイーブ*1で卑怯なので、かなりぬるくて痛い話*2ですが許してくださいと前置きをしたら、どんな事を書いても正気だと思ってもらえるんじゃないかと思って……。すこし前の話になります。その時住んでいたところからちょっと離れた、ニワトリランド的な名前を持った場所に遊びにゆこうとして、ちいさな車に二人で乗っていました。天気がとてもいい日曜日、まさにTwo Of Us,二人でドライブ。いつも昼過ぎまで寝てしまうのですが、その日はとても早起きをしていたため、午前中のそれほど混んでいない国道を、スムーズに気持ちよく走ることができました。そんな時、隣の席から「黄色い車!」と急に大きな声

  • いま、日本むかし話が熱い - あざけり先生、台風きどり

    いま、日むかし話が熱い あなたは何に逃避しますか? あとちょっと、あと十分してキリのいい時間になってからすっきりとして仕事にかかろうと考えながら小説やマンガ、インターネットなどをする人は多いと思います。しかし、どれも時間がかかるか、終わりの時間を自分で決めないといけません。キッチリとした時間管理ができるぐらいなら、逃避なんてしませんよね。そんな同志にすすめたいものが、あるんだ。 それは、誰もが子どもの頃に接したであろう、「日むかし話」です。一話が15分程度で完結するのに加え、教訓(めいた)が含まれたお話ばかりです。鑑賞し終えたあとに「ああ、やらなければならないな、必死で生きなきゃならないな」と思えます。前向きに生きる必要があるかないかは、人それぞれの選択なのでなんともいえませんが、ないよりはあったほうが得なときもあります。。 声優を担当している市原悦子さんのスキルが凄い。凄すぎる。市

  • 泣き笑いで鶴太郎 - あざけり先生、台風きどり

    病気で入院していた時、あぶらっこいお菓子を買いに行ってもらったり、悪さをする友達になった人のお母さんから、いきなり電話がありました。「元気で物が分かるうちに一度来てもらえないか」そう聴き取りづらいほど小さな声で私にお願いをされ、当然即答ですぐに行きますと答えました。一緒の病院に入院していた時、私が先に退院すると決まった時、そのことを伝えると、「ええなぁ、先にずるいなぁ、なんであんたばっかり」と笑いながら腕をけっこう強い力でボコボコ叩かれた事を思い出しました。「退院しても、しばらくは暇だろうからちょくちょく遊びに来てよ」と言われ、退院してから一度だけ訪ねました。いつも通りにバカな話をして、運動のために回廊をぐるぐる二回廻り、そろそろ時間だなと帰ろうとした時、私が何度も「部屋でいいから部屋でいいから」と繰り返してお見送りはいいと断ると、怒ったように「こっちが送って行きたいからええやろ!」そう急

    tobitaQ
    tobitaQ 2006/03/26
    とりあえず、僕はこういうやさしい語り口に弱いのです。書かれていることは、こんなに切ないのに、決して悲観的でなくって。
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