米国で近年急速に進んだシェールガス、シェールオイルの生産本格化による「シェール革命」。そして、日本でも秋田県で国内初のシェールオイル採取に成功したことにより、「シェール」への関心が一段と高まっている。 シリーズの第3回では、天然ガスを液化天然ガス(LNG)の形で輸入している大手事業者の立場から、米国シェール革命のメリットをどう取り込んでいくかについて、東京ガスのLNG調達責任者である、棚沢聡・原料部原料企画担当部長に聞いた。 東京ガスは現在、将来の北米産シェールガス調達に向け、2つのプロジェクトを推進している。 まず上流権益へのアプローチとして、2011年5月にカナダのブリティッシュ・コロンビア州コルドバ堆積盆地のシェールガスを中心とした天然ガス開発プロジェクトに参画した。このプロジェクトは、三菱商事、中部電力、大阪ガス、韓国ガス公社と東京ガスが出資するコルドバ・ガス・リソーシーズ社が50