どちらの数値も、昔のソ連や今の北朝鮮を想像させるような代物だが、これを受けて18日にロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、上下両議院議員や地方政府知事、政府関係者を集めて特別演説を行い、クリミアのロシアへの編入を認める決定を明らかにした。 ロシアは、クリミアのウクライナからの分離を絶対に認めないとする欧米諸国やウクライナの新政権と、どうやら後戻りできない対立関係に踏み込んだようだ。いずれの側にもその立場を譲る気配はまるでない。 ここまで立ち至ってしまった背景を考えるうえで、キエフの騒擾に一段落ついたと思われた昨年末から最近に到るまでに、何が起こったのかを多少なりとも振り返っておく必要があるだろう。 正月の休みが終わりかけた1月の初めに、年末には収束しかかったやに見えていたキエフの独立広場での騒動がまた始まった。反政府派との力関係で勝負はすでについていると踏んでいたヴィクトル・ヤヌーコヴィ