野党はもちろんのこと、国民やメディアに、首相・安倍晋三が行うことには何がかんでも反対する、安倍の思い通りにはさせたくないという「反安倍勢力」が厳然として存在する。 この勢力は安保法制、憲法改正、沖縄の基地問題、原発再稼働などで、政権の方針にことごとく激しく反発する。世論調査における安倍内閣の不支持率が3割程度なので、有権者の3割は濃淡はあっても「反安倍勢力」なのだろう。 この層は岩盤のように固く、特定秘密保護法審議の時のように、政権が進む道で立ちはだかる。だが、多数派となることもこれまでなかった。なぜか-。 対抗する自民党実力者が不在 この勢力は、安倍に対抗する自民党実力者に熱いエールを送る。昨年夏は、安全保障法制担当相就任を拒んだ、当時の自民党幹事長・石破茂だった。だが、石破は地方創生担当相を提示されるとすんなり受け入れ、今では「こんなおもしろい仕事はない」と言って、地方創生に取り組む。