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ブックマーク / aasj.jp (5)

  • 10月10日 新型コロナウイルスが感染した細胞をゾンビ化して利用するメカニズム(10月2日 Cell オンライン掲載論文) | AASJホームページ

    AASJホームページ > 新着情報 > 論文ウォッチ > 10月10日 新型コロナウイルスが感染した細胞をゾンビ化して利用するメカニズム(10月2日 Cell オンライン掲載論文) 新型コロナウイルス(Cov2)は30kbという大きなゲノムを持っており、27種類以上のタンパク質が翻訳されてくるが、これら遺伝子の機能の多くはホスト細胞を自分の増殖に利用しやすくするするための操作に用いられる。その根幹を占めるのが、ホストRNAを操作して、ホスト側の翻訳を抑える操作だ。 今日紹介するカリフォルニア工科大学とバーモント大学からの論文は、ウイルスのnon-structural protein(NSP)結合しているホストRNA配列を決定し、ウイルスによるホスト翻訳過程の操作の仕組みを網羅的に解析した研究で、10月2日にCellに受理された。タイトルは「SARS-CoV-2 disrupts splic

  • 9月5日 コロナウイルス最強の武器を分析する(9月4日号 Science 掲載論文) | AASJホームページ

    コロナウイルスにコードされている分子を知れば知るほど、ウイルス進化の巧妙さに惚れ惚れしてしまう。特にホストの自然免疫を防ぐために発達させた、二重三重のメカニズムは、コロナウイルスの様な複雑なウイルスの複製やウイルス粒子のアッセンブリーがいかにホストのアタックを受けやすいかを物語っている。逆にいうと、この防御を一つでも破ればコロナウイルスの増殖を抑えることができる。 今日紹介するミュンヘン大学からの論文はコロナウイルスの防御機構の中でも最大の武器と言えるNsp1の機能と構造の関係を明らかにした研究で9月5日号のScienceに掲載された。タイトルは「Structural basis for translational shutdown and immune evasion by the Nsp1 protein of SARS-CoV-2 (新型コロナウイルスのNsp1タンパク質による翻訳の

  • 7月18日 新型コロナウイルスに対するT細胞記憶 (7月15日号 Nature オンライン掲載論文) | AASJホームページ

    前回、新型コロナウイルスに対する抗体反応は、もともと人間が生まれついて持っている(germ line:GL)抗原反応部位遺伝子(V遺伝子)(Vgl)の組み合わせで、十分高い活性の抗体が形成されるため、ウイルス抗原に合わて突然変異を蓄積するという通常の成熟過程があまり必要でないことを紹介した(https://aasj.jp/news/watch/13476)。その後同じ結果を支持する論文が私が知る限りで2報発表されているので、人間はもともと活性の高い抗体を作れるように生まれついているのだろう。中和抗体を目指したワクチン開発には朗報と言える。 さらに、現在急速に進んでいる中和活性の高いモノクローナル抗体による治療開発も、実現は近いだろう。ウイルスに対する抗体が病気を悪化させる危険(ADE)も議論されているが、一旦中和活性のあるモノクローナル抗体まで到達すると、抗体分子に操作を加えることでADE

  • 3月26日 BCGはなぜウイルス感染予防効果があるのか(2018年1月号 Cell Host & Microbe 掲載論文) | AASJホームページ

    AASJホームページ > 新着情報 > 論文ウォッチ > 3月26日 BCGはなぜウイルス感染予防効果があるのか(2018年1月号 Cell Host & Microbe 掲載論文) 前回新型コロナウイルスの感染動態についてのThe Lancet論文を紹介した時(https://aasj.jp/news/watch/12611)読者からBCGワクチンが新型コロナウイルス感染予防に効果がないか確かめる治験が進んでいるという情報が送られてきた。調べてみると、3月23日Scienceはオランダナイメーヘン大学のグループが中心になってオランダではBCG接種が進行中であることをレポートしていた(https://www.sciencemag.org/news/2020/03/can-century-old-tb-vaccine-steel-immune-system-against-new-coron

    tokage3
    tokage3 2020/03/28
  • 3月16日 MERSについて学ぶ( The Lancet オンライン掲載総説) | AASJホームページ

    新型コロナウイルスについて理解するとき、やはり強い肺炎を引き起こすことが知られているSARSやMERSなどのコロナウイルスについて知っておくことは重要だが、両方とも我が国では流行が起こらなかったため、専門家を除くと知識が欠けていることは確かだ。幸いThe Lancetのオンライン版にMERSについての総説が発表されたので、自分の頭の整理を兼ねて今日はこの総説を下敷きにMERSについてまとめておく。 ウイルス学 30-31Kbの大きなRNAウイルス。すでに名前から分かるように、新しいコロナウイルスはSARSの仲間として分類され、これらと比べるとMERSウイルスは少し遠縁になる。 最も面白いのは、スパイクがSARS と異なりDPP-4に結合する点だ。ただ、違うと言ってもDPP-4はSARSスパイクが結合するACE2と同じ膜型エンドペプチダーゼだ。スパイクの結合にエンドペプチダーゼが必要なのか不

    tokage3
    tokage3 2020/03/22
    "抗原特異的免疫反応と自然免疫がうまくバランスされて初めて防御が成立する" "SARSでは面白い現象として自然免疫が感染後長く続くと、抗体の産生が遅れ重症化する(これは新型コロナでも重要な点のように思える)"
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