フランス政府が7月から独自に導入した「デジタル課税」に対し、米通商代表部(USTR)が、フランスから輸入する乳製品やハンドバッグなど年間輸入額24億ドル(約2630億円)相当の63品目に最大100%の制裁関税を課すことを提案した。来年1月中旬まで意見募集を行い、トランプ米大統領が制裁を発動するか最終判断するが、実行された場合フランス側は対抗する構えを示しており、報復の応酬が激化する恐れがある。 フランスは年間の売上高が世界で7億5千万ユーロ(約914億円)以上、かつフランス国内で2500万ユーロ(約3億円)以上のIT企業を対象にデジタル課税を始めた。ネット広告やサービス利用者の個人情報販売などデジタル部門での収入に3%を課税する。 これに対してUSTRは報告書で、「GAFA」と呼ばれるグーグルやアマゾンなど米国の巨大IT企業を主な対象とした課税基準で、「米企業に対する事実上の差別に相当する