営業プロフェッショナルになるための基本スキル 繰り返しになりますが、顧客主義に徹することは、顧客の言いなりになったり、太鼓持ちになったりすることではなく、顧客のビジネスに価値を提供することであり、それは、顧客が抱えている問題のみならず、顧客が気づいていない問題を解決することで実現します。当然ながら、少なくとも顧客と同等、望ましくはそれ以上の知識が必要です。こう申し上げると、必ず眉を曇らせる人がいますが、けっして理想論を押しつけているわけではありません。 たとえば、たいていの営業部門には、「営業の達人」と呼ばれるベテランが一人や二人います。彼らは、大小取り混ぜ、さまざまな顧客と取引した経験があり、自社製品のみならずライバルの製品についても明るく、過去の成功事例や失敗事例など、まさしく「歩くデータベース」です。しかも、ビジネスに関する情報だけでなく、歴史、スポーツ、文化、芸術、ご当地情報など、