【流転輪廻(1)】 先回『ドラえもん』が訴えかけているのは、 「人間の願いはたとえかなっても、幸せにはなれない」 という、哲学的なテーマだと話しをしました。 「あんなこといいな、できたらいいな♪」の、 のび太の、まことにわがままな願いを、 ドラえもんは妥協なく、完全にかなえてくれます。 のび太の場合、子供の一地域社会のかわいらしい願いですが、 私たちも会社や家庭など、それぞれの世界で大同小異、 のび太のような願望を持っています。 (大人の願望はもっとブラックでアダルトかもしれませんが) その願いはそう簡単にかなえられず、 妥協を重ね、あきらめるのが世の常なのに、 それをドラえもんは道具一つで即座に実現させてくれるのですから、 舞い上がるような幸せを感じて当然なのですが、 ご存じの通り、そのオチ(結末)は、 「のび太はその道具では幸せになれなかった」 でした。 ドラえもんが始まってすでに50
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