2009年2月28日のブックマーク (3件)

  • 「もうろう記者会見」の根底にあるもの

    ■がんばります 先進7カ国財務相・中央銀行総裁会議でなく、まだ「蔵相サミット」とよばれていた頃だから、かなり昔のことだ。ベルリンで開催されたこの蔵相サミットがはじまる前に、日独蔵相会談が目抜き通りにある超高級ホテルの一室でセットされた。私がロビーのなかに入ると、日から来たマスコミ関係者がたくさんいた。しばらく待っているとホテルの前に大きなクルマが止まり、数人の日人が降りてくるではないか。私も立ち上がって入り口へいそぐ。 M蔵相がお伴に左右から守られるようにしてロビーに入ってきた。彼は集まっている私たちに向かって、「わが国は、国際協調を重視いたし、、金融市場改革と不良債権処理とを車の両輪として、、力強く推し進めて、、、安定かつ自由で透明な金融システムを築くべく、、、努力いたします」とつかえながらいってから、立ち去ろうとする。 私は、この日政治家が、私たちから質問もされていないのに、「

    tokyocat
    tokyocat 2009/02/28
    《記者会見で居眠りしかかるほど緊張をとくことができたのは、政治家が、発言内容など気にかけない「がんばります・ごくろうさま」文化によりかかって、自国記者を応援団のように思っているからである》
  • 『このあいだ東京でね』青木淳悟<div align="right">黒岩幹子</div>

    [ book , cinema ] 表題作の中編1と短編7作――うち1は、「ごくごく一般的な戸建て住宅をまるごと一軒『トレースするだけ』の小説」の創作ノートに、西沢立衛設計の個人住宅への訪問記を(注釈の形態を用いて)添えたもの――で構成されたこのは、青木淳悟の3作目の小説集とのこと。表紙カバーではどこのものともわからぬ白地図に、番地と思われる数字や信号とバスのマークだけが描かれていて、そのカバーをとると、やや高い位置(信号が取り付けられているあたりか?)から交差点を俯瞰して撮った写真が敷かれている。右上端ぎりぎりに「宮益坂上」という交差点名標識が見えるが、ほぼ道路と車しか見えず、唯一確認できる周囲の建物はその「宮益坂上」標識の奥にある「渋谷安田ビル」という建物(2階の窓の半分あたりで写真は切れている)だけだ。 この表紙が暗示するように、書に収められている小説群は東京という都市を描い

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    tokyocat 2009/02/28
    『このあいだ東京でね』青木淳悟
  • 小説と映画のちがい - 空中キャンプ

    小説映画の大きなちがいは、それが個人でできる作業かどうかであるとおもう。基的に、商業映画をひとりで作ることはできない。規模の大小はあれ、複数の人間が関わることでしか映画は完成しない。反対に、小説はひとりで書き上げるものであり、他者が介在することはすくない。あくまで小説は個人作業なのだ。小説映画という表現手段には、そのような差異がある。 複数の人間が関わることで、そこで予期しなかったできごとが確実に発生する。それが映画という表現の特徴である。カメラの前で役者たちがどんな演技をするかは、撮ってみないとわからない。とある風景を撮ったとき、そこにたまたま写り込んでしまうなにかを、事前に言い当てることができない。想像もしていなかったようなシーンがたまたま撮れてしまう可能性はおおいにある。複数の人間が共同でひとつの作品に参加するとき、そうした偶然によって映画が豊かになっていくし、そこが映画のおも

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    tokyocat 2009/02/28