政府の産業競争力会議が、労働者の労働時間管理を外す規制緩和を検討中だと報じられ、「残業ゼロ法案だ」などと話題になっている。ほぼ同内容である06年の“ホワイトカラーエグゼンプション”の際もそうだったが、ほとんどの人が「残業代は必要だ」「いや、そんな悠長なことを言ってられる時代ではない」レベルの議論に終始しており、重要な論点を見落としているように見える。いい機会なので、ポイントに絞って整理しておこう。 そもそも労働時間で給料を決めること自体が時代遅れ現在の労基法は、明治時代に作られた工場法がベースとなっている。具体的に言うと、工場で生糸とか作ってた頃の「製造ラインに立っていた分だけモノは出来ているはずだから、雇用主はきっちり払いなさい」というコンセプトだ。 でも、現代社会において、同様に「机に座っていた時間に成果が比例する仕事」はどれだけあるだろうか。少なくともデスクワーク主体のホワイトカラー
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