「神奈川県行政資料アーカイブ」の構築 ◯はじめに 設置母体である地方公共団体が作成する行政資料を収集することは,公立図書館の任務の一つと考えられるが,ペーパーレス化が進む中,電子媒体の地方行政資料を系統的・網羅的に収集し,保存することは多くの公立図書館の課題となっている。神奈川県立図書館(以下当館)はその課題に取組むため,2015年4月に,神奈川県政策局情報公開課県政情報センター(以下県政情報センター)及び神奈川県立公文書館(以下公文書館)と連携して「神奈川県行政資料アーカイブ」(以下アーカイブ)を設置し,10月1日にウェブサイトを一般公開した。本稿では公開に至るまでの経緯などについて紹介する。 ◯公開までの経緯 近年,大学図書館においては「機関リポジトリ」が一般的になっているが,公立図書館において,設置母体である地方公共団体が作成する行政資料を系統的に保存・提供する例は多くはないだろう。
![E1736 – 「神奈川県行政資料アーカイブ」の構築](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/7cab7903e416b2fdf7371adec7e411f5c8034d8a/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fcurrent.ndl.go.jp%2Fwp-content%2Fuploads%2F2022%2F09%2FOGP.png)