今年(2008年)2月初旬、都内で開かれていたG7(7カ国財務相・中央銀行総裁会議)は、共同声明をまとめて閉幕した。当コラムの読者には説明の必要がないかもしれないが、G7に含まれる国は、米国・英国・ドイツ・フランス・イタリア・カナダ、そして日本の7カ国。これらの国の財務担当大臣と中央銀行の総裁が集まって、世界経済について話し合ったわけである。 共同声明では、世界経済については「よりチャレンジングな環境に直面。不確実性が増している」と分析、経済のファンダメンタルズについては「引き続き堅固」としつつも「足下で短期的に成長は減速する」との見解を示した。確かに、世界経済は明確に減速し、大きなトラブルを抱え込んでいる。米国のポールソン財務長官は「我が国の銀行は一刻も早く増資して、資本を安定させないといけない」と訴えていた。 これはごくまっとうな見解だと思う。思うのだがしかし、これは間違った見解で