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ブックマーク / www.newsweekjapan.jp/column (9)

  • 大陸と香港、深い隔たり

    今回は少々びろうな話題が出てくるので、事時に読むのはご遠慮いただきたい。 これまで何度かこの欄で書いてきたが、中国と香港の間で続く不協和音にまた新しい火種が持ち上がった。今回きっかけになったのが、繁華街で若い中国からの観光客の夫婦が幼い子供にウンチをさせていた様子を、通りがかりの香港人の若者がパシャリと写真を撮ったことだった。 ネットで目にした、その1枚と思われる写真にはいろいろな情報が詰まっていた。写真中央には道端にしゃがんでお尻を丸出しにした女の子。お尻の下にはティッシュが広げられ、脇に女性がティッシュを手にしゃがみ込んでいる。すぐそばに女の子が乗っていたらしいベビーカーがあり、父親らしい若い男性がその横に立っている。路面には香港では駐停車禁止のサインである黄色い斜線が引かれており、女の子の向こう側の歩道をたくさんの人たちが行き来する様子が映っている。看板などが映っていないので具体的

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    tomber 2014/05/09
  • グレーゾーンvsグレーゾーン:それがこの国?

    2月の「人々はスマホに自分の運命を賭け始めた?」でわたしが興奮丸出しでご紹介した、「アリババ vs テンセント」という2大ネット企業のオンライン支払いサービス合戦は、あれからまだ1ヶ月あまりしか経っていないのに、さらにまた別の局面に入った。 一応報告しておく。前回の記事では「阿里巴巴 Alibaba」(以下、アリババ)が展開する財テクサービス(「余額宝」)を「サービス開始からわずか7ヶ月余りで4900万ユーザー、2500億元(約4兆2千億円)を集めた」という1月時の統計でご紹介したが、3月中旬に明らかになったところによると、余額宝の規模はすでに「ユーザー数8100万人、調達額は5400億元超(約9兆円)」に達したという。お陰でこの余額宝の財テクサービスを一手に引き受けている天弘基金管理有限公司は、あっという間に中国の業界トップに躍り出たそうだ。 これを「恐るべし、中国のバブル」と形容する人

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    tomber 2014/04/02
  • 「SHERLOCK シャーロック」ブームに思うこと

    にもファンの多い、イギリスBBC製作のドラマ「SHERLOCK」(以下、「シャーロック」)の最新シリーズを、中国にいるわたしは一足先に堪能させてもらった。中国では、2年間ファンを待たせ続けたプレミア放送が国イギリスで始まった2時間後に、BBC提供の中国語字幕付きが動画サイト「優酷 YouKu」で配信されたのだ。朝7時という時間にもかかわらず、配信から24時間のうちになんと500万回も視聴されたという。 香港紙『サウスチャイナ・モーニングポスト』は、「優酷」はその配信権の取得に1億人民元(約17億円)以上をかけたと伝えている。とはいえ、他のメディアは一切伝えていないので確証はない。ただキャメロン首相は一昨年にダライ・ラマと会談して中国にずっと無視され続けた後初めての訪中だったため、超低姿勢を貫き通し、英メディアには「土下座外交」とまで揶揄された。ネットで一度はファンからの要請をやんわり

    「SHERLOCK シャーロック」ブームに思うこと
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    tomber 2014/01/23
    したたかだなぁ。
  • トップ不在でも機能する日本型組織の不思議

    今週のコラムニスト:レジス・アルノー 〔12月31日号掲載〕 何年か前、日の超一流企業の広報担当者に新任の社長についてどう思うか聞いたことがある。彼の返事はこうだ。 「あの人はもともと技術屋として東京社に採用されたが、仕事ぶりはパッとしなかった。それでも順当に昇進して管理職になった。部下を使いこなす能力も大してなかったが、そのうちアメリカ支社のトップに据えられた。アメリカはわが社にとって国内に次ぐ重要市場だ。ここで彼の無能ぶりが露呈した。売り上げは落ちるわ、ブランドイメージは悪くなるわ。それで社に戻して『みこし』の上に乗せたというわけだ。社長にしておけば、会社に一番害がないからね」 この話が冗談だったのか気だったのか、今でも謎だ。礼儀正しい日人が上司をここまで無遠慮にけなすとは、この人は少々頭がおかしいのかもと思った。 だが長年日にいるうちに事情がのみ込めてきた。日型の組織で

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    tomber 2014/01/14
    「超一流企業」の広報担当者がメディアの人間にオフィシャルにこんなことを言うとはちょっと考えづらいのだが…。それに日々のオペレーションに介入するトップなんて要らんわ。
  • 薄煕来公判は始まりなのか、終わりなのか

    最近の中国はなんだか重い話題ばかりで気が滅入ってしまう。そんな中、元重慶市党委員会書記の薄煕来に対する汚職容疑の公判で、彼の口から夫人の不倫話や手下の横恋慕など思わぬ話題を飛び出してネットを沸かせたのが先週末。だが、終わってしまえばみなの視点は自然に「さて、判決は?」に向かう。 この大物政治家に対する判決については、当然のことながらさまざまな予測が飛び交っている。「ファンが多い」ので、先月2年の執行猶予付きの死刑判決を受けた劉志軍・元鉄道相と同じような温情判決におさまるだろうという声と、「ファンが多い」からこそその影響力を削ぐために厳しい判決が下る、という声がある。いろいろ見渡しても、この二つ以外に大して説得力を持つ予測はない。 だからこそ気が滅入るのである。「世紀の裁判」と言われて注目され、当局も微博を使って公開中継してみせるという画期的な裁判だった。しかし、結局は誰もが政府指導者たちの

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    tomber 2013/09/02
  • 北京の夢

    「ぼく、仕事辞めたよ。大連に行くことにした」 劉くんがぼそっと言った。まさか、と思いつつ、「旅行?」と尋ねたら、「ううん、水曜日に引っ越すんだ。別に持っていくものもないんだけど」と答えた。それを聞いて「やっぱり...」と心のなかでつぶやきつつも、何を言っていいのか思いつかず言葉が出てこなかった。 言葉が見つからなかったのは、劉くんには申し訳ないが、彼が北京からいなくなることがショックだからではなかった。だが、「キミまでもが!」という思いが先走ったからだ。彼自身に何があったのか尋ねる前に、頭のなかを今年すでに北京を離れた知り合いの、さらにそのまた知り合いたちの顔が走馬灯のように横切った。その数をあとで指折り数えたら、もう10人近くもいた。 もちろん、彼らが北京を離れた理由はそれぞれだ。任期切れ、あるいは担当していたプロジェクトが終わった、あるいは結婚転職など、直接の理由だけを見ると、これほ

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    tomber 2013/08/21
    不動産に関しては上海も似たようなもの。車の渋滞はまだマシかな。
  • 「心債」

    中国のネットに重苦しい雰囲気が広がっている。特に「発言する人たち」は今年国家主席になったばかりの習近平がぶちあげた「チャイナドリーム」とやらがいったいどんなものなのか見定めようとしてきただけに、今はなんともいえない煮えたぎるような怒りに身を任せつつ、それを吹き出させる方向を探しているようにも見える。 7月20日夕刻に北京国際空港第三ターミナルの到着ロビーで起こった手製爆弾事件。ちょうど夏休み、そして週末の夕刻ということで、空港に出迎えにやってきていた人も多かったのではないか。爆弾を作って持ち込んだ男の挙動はそれを引火させる前からそんな人たちの目を捉えており、引火と同時に写真や情報が中国国産マイクロブログ「微博」に飛び交った。 そして、その前に彼が配っていたというビラから、事件発生わずか30分もたたないうちにその身元が山東省に暮らす冀中星だと明らかになった。その速さには驚いたが、首都空港とい

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    tomber 2013/08/01
    言いたいことを言い、訴えたいことを訴えられることがいかに貴重なことか。
  • 社員旅行で眺めた日本

    5月中旬、友人から携帯にメッセージが届いた。「日では日酒と、冷たいビールと、冷たい牛乳と、冷たいジュースと、冷たい水道水をそのまま飲んでも、わたしのお腹はなんともない! まだまだべたい飲みたいと思うくらい。中国ならそんなことをしたら1日もしないうちにバッタリだわ。ここは当に素晴らしい国!」 中国IT関連企業に勤めるチャンさんは、社員旅行で初めての日滞在中だった。毎日のように彼女から届く写真とメッセージを見て、6日間の滞在を終えて帰国したチャンさんにお願いして仲の良い同僚のシュウさん、モンさん、ビンさんに集まってもらった。チャンさんが得意げに温泉地から送ってきた写真に浴衣と丹前を上手に着こなして仲良く写っていた男性3人組だ。 残業で遅くなる、というビンさんを待たずに、4人で鍋を囲みながらおしゃべりが始まった。 ――旅行に参加したのは何人くらい? シュウ:うちの社員は20人、あと旅

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    tomber 2013/05/21
    日系企業の中国現法はこんな感じ。あたり前といえばあたり前ですが。
  • グローバル資本主義は「ユニクロ化」する

    ユニクロの親会社、ファーストリテイリングの柳井正CEO(最高経営責任者)が打ち出した「世界同一賃金」構想が波紋を呼んでいる。朝日新聞で報じられたインタビューによれば、新しい人事制度では「新興国や欧米の社員と共通の土俵で働きぶりを評価し、給与も全世界で統一する」という。 すでに欧米や中国などで店長候補以上と役員をすべて「グローバル総合職」とし、19段階の「グレード」ごとに賃金を決めた。このうち執行役員クラス50人は、どの国でも同じ評価なら報酬や給与を同額にした。年収は最低2000万円で、最上位は柳井氏の4億円だという。 このとき柳井氏が「年収1億円と100万円に分化していく」とのべたことが話題を呼んだが、一般の社員まで世界一律になるわけではなく、「各国の物価水準を考慮する」と書かれている。購買力平価でみると、中国の100万円は日の1000万円以上になるので、日は100万円にはならないだろ

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    tomber 2013/05/08
    提供しているサービスの対価をきちんと評価できるようになってからの議論。日本と中国のユニクロ店舗で提供しているサービスがまったく同質・同等だとでも思っているんだろうか?
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