まず空気の流れを制御する サーバーの熱対策としてまず思い付く手段は空調である。では,部分的に温度が際立って高い場所が生じた場合はどうするか。ここで,空調の温度を下げてサーバー・ルームをもっと冷やせばいいと考えていないだろうか。 これは正しい熱対策とは言えない。「局所的な熱なのに,部屋全体を冷やすことは電気代の無駄」(日本ヒューレット・パッカードの高原明彦インフラソリューションマーケティング本部プログラムマネージャ)。空調を強めるより,まずは熱を逃がす方法を考えたい。 熱対策を考える上で重要なのは,サーバー・ルーム全体の効率的な冷却である。その基本になるのは,エアフロー(空気の流れ)を考慮したラックや空調設備のレイアウトだ。冷気の通り道「コールド・アイル」と暖気の通り道「ホット・アイル」を分けて作るように,ラックの向きや列をそろえる(図1)。 一般に,サーバーは前面から冷気を取り込み,背面か
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