死の王 DER TODES KING 独 1989年 80分 監督 ユルグ・ブットゲライト 出演 ヘルマン・コプ ニコラス・ペッチェ アンジェリカ・ホッホ ミヒャエル・クラウス ハインリッヒ・エーベル エヴァ・クルツ 月曜から日曜までの一週間、様々な人々の自殺を描いた作品。ゲテモノのようでありながら、実に美しい人間叙情詩になっているから不思議だ。しかし、だからと云って決して文芸映画ではない。娯楽映画である。「死のエンターテインメント」とでも云うべきか。とにかく、とてつもなく変な映画である。 月曜日。一人の若者が、勤務先に退職願いの電話をして、友人に別れの手紙を書いて、部屋を掃除して、ドイツ人の潔癖性をさんざ見せつけた上で、浴槽で睡眠薬を大量に服用して自殺する。 火曜日。ナチものの拷問映画を見ていた男が、邪魔した妻を射殺する。ところが、その映像は首吊り自殺した衣装倒錯者の部屋に流れているビデ